最終章 スタートライン

住宅の商品化をし、様々な営業展開を試みてきたここ数年。手探り状態でやってきた営業。いつも葛藤に悩ませれていた。ハウスメーカー対策といえどもやる事は、常に後手に回っていた時期。商品化して低価格の住宅ならばきっと売れるであろうと、思い込んでいた。しかしながら現実は随分と違っていた。お客様の要望は千差万別。安くて良い物だったら黙ってても売れる・・・そんなことはなかった。

イベントを手がけ、お客様の集客はあったもののなかなか結果に結びつかない。何かが違う。商品化した住宅を全面に押し出してもお客様の反応が鈍い。どうゆう事なんだろう?家を建てたいと思われている、お客様が商品(家)にはさほど興味がないという、何とも矛盾した状態だった。特に数回、他社のモデルハウスや、現場見学会に行かれている方は何となくテンションが低い。自分の接客が悪いのかな?商品説明から、プライベートな話に変わった途端に、お客様の笑顔が見れる。そうなんだ、お客様は商品の話には飽きている。特に休日の度に見学会などに出向いているお客様には、耳にタコ状態だった。自分の事を打ち明けると、お客様も本音を言ってくださったりもした。確かに一方的に聞いてばかりじゃ、尋問のようだ。要は自分の事を知ってもらうのが大事。その事に気がついた。

確かに会社の名前を売る事が前提の営業活動ではあるのだが、向き合うのは機械でもなければモデルハウスでもない。特に知名度のない小さな工務店では真っ先に向き合うのが、私たちとお客様。商品としての家以前に自分をよく知ってもらう事。やっぱりそうなんだ。何年も迷い、色んな経験を重ねて、気がついた事。

それは・・・住宅は商品じゃない、やっぱり人と人のつながりなんだ!家造りは・・・
ようやくスタートラインに立てた気がした。 End

追記:この営業マン奮闘記は10年前くらいから数年にわたって感じたことを記したものです。
あれから、数年・・・これまで数々の災害、悲しい出来事も。。。それでも時は何事もなかったように過ぎていきます。自然災害の恐ろしさに怯えながらでも、懸命に前進しています。住宅も地震に対する認識もより強くなってきましたし、自然エネルギー利用、エコな住宅、また新たに新建材を利用する家づくりの疑問も出てきたり私達の建築業界はどんな方向性に向いていくのでしょう。

住宅を商品として売り出すことは間違いではないと今は思っていますが、そのやり方と取り組み方に問題があるんだなと・・・
先日発行した情報誌「風にのって」もう57回を数えました。この情報誌をつづけていた事が正直な答えをだしてくれています。
継続は力なり・・・自分を信じて突き進むこと。嘘は言わない。出来ないと言わない。勉強を怠らない。感謝を忘れない。
そんな気持ちを持続しながらこれから更に心機一転顔晴っていきます。

最終章まで読んでくださって本当にありがとうございました。\(^o^)/

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